御苑の散歩者

嵐のあとの空気

台風が過ぎ去った京都御苑は落ち着いている。

今回の台風も夜中のうちに近畿地方を過ぎ去ってしまった。おかげで私の仕事には何の支障もない。今朝京都御苑に散歩に行ったが、前回のような被害らしきものはなかった。弱っているものは大方前回の台風で流されたからであろうか。

台風が過ぎ去ったあとというのは何故こんなに静かなのであろうか。静かと言っても虫の鳴き声は聞こえるのだが、気配が何となく静かだ。活気がない訳でもないが、陰気になるのでもない。すっかりリセットされて０に戻ったような感じだ。台風はその場の気も浄化してくれているのかも知れない。

朝の空気も一際清清しい。いつもより大きく息を吸い込み、ゆっくり吐き出してみる。息を吸うという事は、単に生きる為だけではなく、地球との交流の為にもあるのではないだろうか。地球の様々な所で色々な人間や生物が呼吸をしている。彼らが口から発した声なき情報を、肺から吸収して感じ取っているのではないだろうか。そんな風に思った。