2004年02月17日

霧と啄木鳥

今日は視界がぼんやり白かった。とは言っても老眼とか視力の低下などではない。霧が出ていたのだ…。

今日は近所で煙を出しているようだ。視界が白く、煙の臭いがする。一体どこから流れてくるのだろうか?煙突は幾つか近所にあるのだが、それらしいものは見当たらない。とりあえず散歩に出かけるが、歩いているうちに煙りは薄くなった。

いざ京都御苑に入ると、また視界が白っぽくなってきた。近所の神社で焚き火でもしているのか、はたまた皇宮警察の焼却炉でも動いているのか…。しかし煙の臭いはしない。しばらく歩いていると、どうやらこれは霧のせいだとわかった。町中では中々出ない霧だが、木々が生い茂っていると水分が多いのか、出やすいらしい。

霧の中の京都御苑の夕暮れというのもなかなか乙なものだ。暖色の光と青い空、青み掛かった長い影とそれを包み込む仄かな白さの霧。よく絵巻物などで棚引いた雲が描かれていたり、水墨画で霧が多く描かれていたりするのは、単に省略の為の技法ではなく、実際に霧が多かったからなのだろうか。道路が土で木造建築が多く、樹木もそれなりに庭に茂らせていた昔の時代には、町の中にもよく霧が出ていたのかも知れない。

今日は梅の木で聞き慣れない鳴き声の鳥を見つけた。小さな鳥で、背中が横縞模様だ。しばらく観察していると、先の方ではあるが枝を突つく仕草を見せた。どうやらキツツキの一種のようだ。こんな鳥もいたのかと感心して眺めていた。

御所には色々な鳥がいる。カラス・スズメ・ハトは勿論、ミミズクや天然記念物のワシの一種も飛来しているそうだ。昔はそんな絶滅危惧種の鳥はいなかったようだが、どうやら周りの山々の開発などで生活地域が減少した為に飛来しているのではと考えられているようだ。これは新聞記事を見ての記憶で覚え違いもあるかも知れないが、本当だとしたら実に悲しい事だ。

それにしてもうちのハナコは臭いばっかり嗅ぐ。犬にとっては臭いと餌と睡眠が生活の全てなのだろう。たとえ相手が強かろうと怖かろうと、飼い犬には関係ない。それでも臭いを嗅ぐのはやめない。それが犬の本能だからであろう。しかし徹底的に飼いならして教育すれば、臭いを勝手に嗅ぐ事もない。興味さえ示さない。人間から見れば実に奇妙だが、人間だって、犬から見れば奇妙な行動ばかりで理解不能な事が多いに違いない。

Posted by ガスパーチョ at 2004年02月17日 23:59 | トラックバック
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?