2004年03月27日

天動説

星空は神秘的だ。きっと何らかの魔力が備わっているに違いない…。

うっかりして散歩が食後になってしまった。今日は星空の下を散歩する。空には薄い雲がかかっているものの、大体晴れている。いつもの散歩のコースにある、枝垂れていない方の桜にも、幾つか蕾が開き始めているのを発見する。既に他の場所では咲き始めている木もあるようだ。

星空は、いつ見ても神秘的だ。月が、小舟のような形で空に浮かんでいる。歩きながら星を眺めていると、どうも動いているように見える。人工衛星が飛んでいるのかと目を凝らすが、ごく普通の星だった。紙に書かれた点などはあまり動いているようには見えないのに、何故か星は蠢いて見える。

何かで読んだのだが、星が動いて見えるのは、周りに比較対象がないからだという。点がそれぞれランダムに配置されているだけで、直接的なつながりがないから、頭では固定されているように思えないらしい。星の近くに木があっても、直接的に線で繋がるものがなく、距離も遠近感も違うので、自分が動いているのか、星が動いているのか、理解出来ないようだ。

大体の位置は固定されていても、じっと見ていると揺らめくように星が動く。確かに古代の人々が天動説を考え出しても不思議ではない。むしろその方が自然だ。空の天球が動くから、吊られている星が揺らめいているのだと思ってしまう事だろう。

それにしても不思議だ。じっと見ていると、星と星の間の距離が伸びて行っているように錯覚する。しかし先ほどと変わっている訳でもなさそうである。また、全体では動いていないようにも見えるが、全体は一日で一周しているのだ。

ベンチに座ってしばらく眺めていたが、星空だけ見ていると、何だか重力まで無くなって行くような感覚になる。身体の感覚が何とも奇妙だ。寝そべって眺めてみると、さらにその奇妙な感覚は増加する。魔女が夜に儀式を行なっていたのも、このような感覚を求めていたからかも知れない。

ある霊能者によれば、上空何千mの部分には霊界(天国)があり、そこに死者の霊魂が住んでいるのだという。それが本当なら、我々は霊界のフィルターを通して宇宙を眺めている事になる。霊能力が強く鋭い人間にとっては、宇宙を見る事は、そのまま神々や霊魂との対話になるのではなかろうか。織姫・彦星の逢瀬も、そう考えるとあながち嘘ではなく、昔の人は文字どおり星々が銀河を渡る所を目撃したのかも知れない。

Posted by ガスパーチョ at 2004年03月27日 23:32 | トラックバック
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