2005年01月12日

雪の降った日

今日の昼間、雪が降った。

雪はすぐに止んで、溶けてしまった。この時期に京都で降る雪はそんなものだ。昼間の雪で、地面は湿っている。雪が降るだけあって、昼間は寒かった。ほとんど家の中に居たので私にはあまり関係ないが。

雪が降るような天気なので、空は曇っている。星はほとんど見えないが、雲間から月が見えた。赤くてとても細い月で、にやりと開いた口のようだった。魔界の怪物が我々を見てほくそ笑んでいるかのようだ。その口から我々の苦しみや悲しみの感情を吸い取って生きているのであろうか。あるいはこの月は、冥界を彷徨う小舟の姿かも知れない。先にいった家族を求めて彷徨う魂の姿が怪しげな月の姿となって現れたのかも知れない。そんな空想をしながらの散歩だった。

このところの数日、夜空を見上げている。10万年に一度という彗星を探すのだが、どうも肉眼では見えない。都会の明るさでは4等星レベルの星を探すのは無理があるのであろうか。しかし、この世界の全てが10万年どころか宇宙の始まりから終わりまでに一度しかない貴重な瞬間なのだろう。こんな何でもないような一日も、実はとてつもない奇跡によって支えられているのかも知れない。

Posted by ガスパーチョ at 2005年01月12日 23:38 | トラックバック
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