夢 の 5

こんな、夢を見た。



 日本海側のとある地方に,友人数名と旅行で立ち寄った。そこには豊かな自然が残っており,野生動物は人を怖がらずに道を横切る程だ。ここは冬になると,そこらの道路でスキーができるという,かなりの豪雪地帯らしい。 その地方でも有名な,ある大きな神社に立ち寄る事にした。すると,神社の入り口近くに,ちょっとした人だかりが出来ていた。見ると,その中心には少年がいて,何かの芸をしているようである。少年を囲む輪に加わって,見物してみる事にした。 少年は,「幻を見せましょう」と言い,ボールを高く空に放り投げた。「あのボールに,別のボールをぶつけます」そう言うと,どこからともなく別のボールが現れた。それらはゆっくり近付いていき,見事にぶつかった。同時に観客から歓声が沸き起こった。「今度は,貴方にやってもらいましょう」そう言って,少年は私にボールを渡した。 私は少年のアドバイスに従いながら,ボールを高く放り投げ,幻のボールをぶつけようとした。雲一つない青空に,ゆっくりと白球が浮かんでいる。そこへ別の球が現れた。念でコントロールするが,なかなか上手くいかない。結局ぶつける所まではいかなかった。 少年と別れて,いよいよ神社に入る事にした。神社の中では,お祭りをしているらしく,いくつかの舞台で歌手のコンサートが行なわれていた。友人はそれぞれ目当ての舞台へと向かっていった。自分は喜納晶吉の舞台を見ることにした。近くの舞台では女の子がキャーキャー叫んでいる。それぞれのコンサートが終わり,祭のメイン・イベントの儀式が始まるようだ。中央の大きな舞台に観客が集まりだした。自分達もそれに続く。東南アジアのお姫様のような格好の,赤い衣装の女性が舞いはじめた。しばらくすると,その女性に呼び出され,私も舞台に上がることになった。私は舞台に上がると真ん中に座らされた。女性は何やら妖艶な踊りを始めた。何とも色っぽいが,いやらしくなく,美しい。儀式が一通り終わったらしく,女性は最後に,蜜柑を飾った王冠を私の頭に載せた。よく見ると,本物の蜜柑をくっつけている。 儀式が終わると,各舞台で余興が再開された。色々見てまわったり,出店で遊んだり,お参りをしたりしているうちに,祭が終わった。外に出ると,何かが空高く回転しながら飛んでいる。さっきの少年のボールかと思ったが,よく見てみると,蜜柑の王冠であった。すっかり忘れていた。王冠は,すぅーっと私の手の中におりてきた。すると,どこからともなく声が聞こえた。「蜜柑の冠は体に良い大切な物じゃ。忘れてはイカンぞ~」 祭も終わり,私達は神社を後にした。ふと,皮ジャンを忘れて置いて来てしまった事を思い出した。神社に戻り,宮司さんに扉を開けてもらい,皮ジャンを取りに行った。舞台の方では,何やら激しい感じの音楽が聴こえてくる。生け垣や壁の隙間などから,巫女さんたちが激しく踊っているのが見える。見た所,神話を題材にした奉納の舞のようだ。ちょっと見てみたかったが,一般人には公開していない儀式なので見せてもらえないようだ。 そんなこんなで旅は終わり,車に乗って家路についた。その道中私は貰った冠を手にとって眺めていた。本物の蜜柑を使っているだけあって,外れやすそうだ。案の定,蜜柑が数個,ぽろりと外れてしまった。

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