2004年03月07日

満月

星空の夜に散歩をするのは久し振りだ。東の空を見ると、大きな満月が登り始めていた…。

用事で帰りが遅くなってしまった。すっかり日も暮れて、今日は久しぶりに星空の下を散歩する事になった。昨日に続いて寒い一日だった。日中には雪も降った。にも拘らずハナコが大喜びだったのは、昨日の朝に父が散歩に連れていって以来、相当待ちかねていたからであろう。

京都御苑に入ると、東の空の雲が輝いていた。月光が神々しく雲を照らしていたのだ。今日の月は満月。オレンジ色の満月が目の前に大きく輝いている。雲間から覗かせるその姿は、登り始めたばかりで大きく、またとても力強く、雲に反射する光の加減もダイナミックで、美しかった。まるで朝焼けを見るようだった。

それにしてもたまたま時間が遅くなった時に、ちょうど満月の登る姿を見る事になるとは、なんとも不思議な感じがする。今日見たような勇壮な月の出はなかなか見た事がない。月と言えば、普通は静かな感じや怪しげな感じのイメージが多いので、今日のように力強いイメージを感じる事はなかなか新鮮だった。月は太陽の鏡のようなものでもあるから、今日の姿こそ、本当の月なのかも知れない。

空は晴れ渡っている。山際にだけ雲が漂っているが、上空はほとんど雲がなく、薄雲がかすかにかかる程度だ。星も美しく輝いている。せっかく綺麗な空なのだが、時々飛行機の大きな轟音が響いてくるのが残念である。日が暮れたものの、まだうっすらと太陽の光が残っている。上空のジェット機の機体も太陽光に反射して輝いている。見え方の面白さとは裏腹に、大量のガスを放出しているのも皮肉な事だ。

さすがに帰路を急ぐ鳥が上空を通過する程度なので、今日は鳥の姿を確認出来ない。犬の散歩をする人や、梅の花を見に来る人は、この時間でも見かけた。人間はいつでもどこにでも出現するものだ。自然と比較する迄もなく、明らかに人間の数は多い。出生率の低下も自然の成りゆきではないかと思う。

今迄体して変化のない日常を過ごして来たが、今日の満月のように何か新たに出発できれば良いなと思う。まあ、思ってるだけじゃ駄目なんだけれども。

Posted by ガスパーチョ at 2004年03月07日 23:59 | トラックバック
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