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理想家は理想が高過ぎて現状に失望しやすい。しかし絶望している場合ではない。現状と理想との差違をマイナスで捉えるのではなく、そこが理想への手順のどこに当たるかを認識するべきだ。二階へ行くには階段を登らなければならない。それと同じで理想に至るには手順がある。絶望や無気力に負けないで、理想に至る手順を考え、手順達成の目標を定めよう。
貴方は自分が理想と現実とのギャップに絶望しやすい事に最近気づいて来たようだ。それはまるで、袋の中にある３粒の飴を見て「ああ、あと３つしかない」と嘆くのに似ている。しかしそのものの見方は、貴方の理想への渇望がそうさせているだけだ。実際には理想とする状態と現状との差があるという事実しかない。
理想と現実の差違を冷静に捉えるなら、別の見方がある事に気づく。「よかった、まだ３つ残っている」「やった！飴３つ得したぞ」と考える事も可能なはずだ。それが悲観的に見えてしまうのは、理想を現実化せねばならないという貴方の強い思いがあるからだ。その為、理想が現実となるべきであり、現状は不完全であると考えてしまう。その考えが物の見方を引き算にしてしまい、貴方を悲観的にさせている。理想家が陥りやすい状態に貴方も陥っているようだ。
ただ、貴方はそれが問題であり、物事をプラス思考で捉える事が重要であると心得ている。日常の雑事をプラスに捉える事も出来るようになって来ている。しかしまだ理想についてはマイナスで考える癖が残っているようだ。
一見不完全な現状が、実は完全なる状態であるという事を理解しなさい。貴方の理想は貴方だけの物であり、他の人々にとっては考え方の一つに過ぎないのだ。それが例えどんなに他の人々の役に立ち、平和な世界になるような崇高で素晴らしいものだとしても、考え方の一つに過ぎない。あらゆる存在があり、それぞれがそれぞれの生き方を実践出来る、それがこの世界の存在意義であり、この世界の完全性である。一見不完全な現実こそが、既に完全無欠な状態なのである。
現状で完全であるという考え方を納得出来ない間は、貴方は理想と現実とのギャップに苦しみ続けるであろう。人より絶望感を持ちやすく、無気力になりやすい貴方は、モチベーションを維持する為にも、身近な目標を沢山作っておく事が重要となる。その事は長い間色々な所から情報を得て、自分でも感じていた事であろう。今こそその計画を立てよう。
理想は設計図で、目的は作り方の手順説明書だ。これまでの貴方は、設計図を見てはその複雑さに途方にくれ、何度も諦めて来た。今こそ作り方の手順を理解し、着実に前進して行こう。いつ人生の計画を立てても遅過ぎる事はない。貴方のプラス思考を強化する手助けともなるであろう。さあ、今こそ計画を立てよう。
若者がオシャレに気を使ったりし始めるのは、単に性に目覚めたからというだけではない。この時期に自我が発達して個性を主張するようになるのは、自ら積極的に物事を選ぶ為だ。それによって判断力が養われる。そうして子供達は責任や自発性を学び、大人になって行く。
貴方の場合、性に対する不安が強かったようだ。それで却って性に関するものに敏感になり、オシャレをする事を好まなくなった。それも選択の一つだが、貴方はオシャレをしない事で、人より「積極的に選ぶ」という行動を少なくしてしまった。自分で決める事で、人は大人に近付いて行くものだ。貴方が何故未だに子供っぽいのかの答えはそこにある。
人の成長は、あらゆる要素が入り交じって関わり合い、全体的に少しずつ成長して行くものだ。勿論個人差はある。その違いは、今生で何を強く感じたいのか、という事を貴方が生まれる前に選択した結果である。だから人より遅い成長だからと落ち込む必要はない。失敗ばかりの人生でも、つきのない人生でも、それは貴方が選んだ事だ。予定通りなのである。だから心配はいらない。
恥ずかしがらず、周りの目を気にし過ぎず、自然体で素直に成長しなさい。バカでも良い。スケベでも良い。怒りっぽくても良い。泣き虫でも良い。恐がりでも良い。軽薄でも良い。呑気でも良い。人の邪魔にならぬ程度に自分の欲求に従えば良いのだ。異性にもてたければもてるようにしなさい。金銭的に成功したければそうなるようにしなさい。但し無理をせず、いつでも自然体でいなさい。さあ、どんどん選びなさい。
貴方が強く望めば望みは叶う。叶う方向に物事が進み出すのだ。但し、動き出したら終わるまで停められない。
貴方が夢を強く心に思い描き、具体的な事もどんどん想像したりして、実際に自分が今その夢を叶えているような気分になれば、遅かれ早かれその夢は動き出す事だろう。
ここで忘れてはならないのは、貴方が一旦強く思い描いた夢にはけじめをつけなければならないという事。夢を叶えてしまうか、できる所までやって飽きるか、ある程度やって納得出来るまで、夢の動きは貴方を追い続けるだろう。
貴方がそれほど強く望むのだから、全ての親たる神が動かぬはずがなかろう？思う存分夢を叶えてくれたまえ。貴方の先祖達も、可愛い孫である貴方の為に手を尽してくれている。これらの恩に報いるか、仇で返すかは、貴方次第だ。
世の中で貴方の手の届かない所では、このような動きがある事を覚えておくと良いだろう。貴方の心持ち次第で、世界は様々に変化する可能性があるという事も。
間違いはすぐに正しなさい。それが貴方の為だし、相手の為にもなる。迷惑だと思えば、遠慮せずに早い目に注意を促す方が良い。迷惑をかけたかも知れないと思えば、すぐに確認する方が良い。それがお互いの為だ。
遠慮して見過ごせば見過ごす程、その行動が社会的に受け入れられると思ってしまう。その分罪悪感も薄れてしまい、正当な注意でも納得出来なくなる。我慢すればする程怒りも溜まり、注意を促すはずが喧嘩になってしまう事もある。だからこそ、早めに注意・確認する事が必要だ。
早いうちにそれとなく話をすれば、余計な思い込みや怒りに左右されず話す事ができる。それだけ穏便におさめる事ができる。物騒な世の中とは言え、初対面でいきなり襲われる事などまずない。ちょっとだけ勇気を持てば良い。間違いを正さなければ、困る事になるのは貴方自身なのだ。
全ては何らかの形で繋がっている。完全に切り離されたものなど存在しない。人はあれこれ分類するのを好むが、それは目立った特徴を言い当てているに過ぎない。人の知らない所で分類したその中間の存在があるかも知れない。見かけとは違って逆の性質を備えたものもある。分類の視点では推し量れないものが、この世の全てには隠されている。
貴方と外界の境界線だって曖昧なものだ。貴方は食べ物を食べ、排せつする。それらのうちの幾割かは身体を形成する細胞に変わって行く。それを何十年も繰り返している訳だ。骨の細胞でさえ、数年経てば完全に入れ替わるという。
入れ替われば私達は死ぬのか？死なないならば、全く別のもので作られた貴方の身体は何なのか？貴方はあらゆる命の複合体である。あらゆる命はあらゆる命の複合体である。もっと言えば、貴方は地球の物質の複合体、結晶であり、地球の一部分なのだ。地球でさえ、宇宙の複合体なのである。
貴方の身体は大海原に浮かび上がる波のようなものだ。星が集まって地球が出来、長い時間をかけて空と陸と海が出来た。また長い時間をかけて、物質から微生物やウィルスが誕生した。そこから我々の命に発展していった。これら全てに、動きが関係している。海の波や大気のうねりや大地の循環と同じものから生命が生まれているのだ。
その動きは分子や原子などの動きから派生したものである。宇宙が動くのも、地球があるのも、貴方が生きているのも、全ては原子や電子などを動かしている振動、つまり波から出来ている。貴方は自分で動いているつもりだろうが、貴方を動かしているのはこの波である。
だとすれば、貴方とは何か？私とは何か？生命とは何か？物質とは何か？これらの分類は、宇宙の表面をなぞったものに過ぎない。小指の爪の右端が、宇宙観測と称して爪の真ん中と爪の左端を調べて、「これは私ではない」と言っているようなものだ。小指の爪のどの部分だろうが、人間の一部分だ。貴方も宇宙の一部分である。分類は、生活上の便宜的措置に過ぎない。
全ては一体であり、一つのものである。分断する事は出来ず、繋がっていないものはない。現在得られる知識を総合すれば、この事は明らかなはずだ。